Opening Phase

Opening1
「純真」
ScenePlayer:“正位置の太陽”津嶋 皓
Place:黒巣市内  time:夕方
entrance:不可

皓:#1d10+33 登場
皓/Dice:1d10=(7)=7+33=40
皓:おお。40%

GM:圭介が行方をくらましてから数ヶ月。
GM:今のところこれといって変わったこともなく…いや、事件だけならこの町で事欠くことはないが。
GM:彼の行方に関する話はUGNからもないまま、相変わらずの日々を送っていた。
GM:君は部活を終え、帰路についている。
GM:家の近くまで来た頃。角を曲がると、ある家の前で道を眺めている少年が目に入った。
皓:いつもの場所でいつもの仲間と別れ、現在はひとりで。いい加減寒くなったなぁ。と、日が落ちきった空を眺めつつ。ふとその人物に。
衛:「…あ、皓兄ちゃん!」君の姿を見つけると、大きく手を振ってくる。
皓:「衛君?」少々離れたところより声。
GM:山下衛。彼が縋っていた壁の家に、少し前から預けられてきた少年だ。
GM:親戚の子だそうで、父親の仕事の都合で一時的にこの町へやってきたらしい。
皓:「こんばんは……かな、もう。どうしたの? こんな時間に」そろそろ夕飯時じゃないのかな。と腕時計を見て。
衛:「おかえりー。今日も“ぶかつ”?」
衛:「んー。お父さん待ってるの。早く帰ってこないかなあ、って。」
皓:「そう。大会も近いしね」頷き。「お父さん?」おや。といった表情で。
衛:「うん。今日はずーっと、お父さん待ってたんだ。」大きく頷く。
皓:そういえば一緒に暮らしているとかではなかったことを思い出し。「今日帰ってくるの? お父さん」
衛:「んー…わかんない。」
衛:「今は悪い人が沢山いるから、お仕事忙しくていつ帰ってくるかわかんないんだ…。」
皓:あれ? と瞬きして。「そうなの? ……じゃぁ、もういい加減家に入った方がいいよ」
GM:少しつまらなさそうに呟く。
衛:「今日もお巡りさんが居て、公園で遊べなかったし…。」
皓:「悪い人が一杯いても、衛君がいい子にして待っていれば、お父さんもきっと早く帰ってくるよ。そのときに風邪とか引いてたら勿体無いでしょ?」
衛:「うん。…じゃあ、風邪ひかないうちに戻るね。」頷く。
皓:軽くその柔らかい髪を撫でて、笑い。
皓:「じゃぁね。──今度暇な時、また遊んであげるよ」
衛:「うん!皓兄ちゃんも、風邪引かないようにちゃんと手洗うんだよ!」じゃーね!と手を振って。
GM:ぱたぱた、と家の中に戻っていった。
皓:「解った。衛君もね」軽く手を振り。その姿を見送って。
皓:──ふぅ。と白く息をついた。
皓:「父親、か」空を見上げ。ただそれだけを呟いて。
*teki join (~tekinotek@34.118.112.219.ap.yournet.ne.jp)
皓:自分の“今”帰るべき場所の明かりを目指し。歩を進めた。


Opening2
「来訪」
ScenePlayer:“ファニーハウンド” 橋場 直行
Place:黒巣署  time:-
entrance:不可

橋場:#1d10+29
橋場/Dice:1d10=(7)=7+29=36

GM:その日、署内は微妙な緊張感に満たされていた。
GM:元特調所属の警視正、山下博也が視察にやってくるという、その日である。
GM:このところ近辺で多発している殺人、傷害事件の応援も兼ねているらしいが…とりあえず厄介なことに変わりはない。
GM:君は朝、署に顔を出したところを副所長にとっ捕まり
GM:「確か山下警視正とは以前研修で面識があったな?」という詰問によって、彼の相手を任されてしまったわけで。
橋場:「お、おはようございます、副署長。ええ、面識程度ならば……え、えええ?」
橋場:仕方が無い、他に適任者もいないだろうと腹をくくったのが数分前。
GM:そんなすがすがしい朝を経て。今正に隣に居るのが件の警視正である。
山下:「すまんな、こんな時期に視察などというのもおかしな話だが。」
橋場:「いえ。時にはお上の気まぐれもあることでしょう」
橋場:正直なところ、UGNと協力体制にある労働厚生省ならばともかく、公安、つまり警察組織というものは、オーヴァードとはソリが合わないものなのです。
GM:イエス。かくいう彼も、元々の所属もあってか、あまりOVに対して好意的でない。
GM:だからこそ、黒巣署にとっては厄介なわけだが。
橋場:公安下の特調に所属していた者を接待するということは、わが署にとっては非常にデリケートな問題であって、
橋場:故に──故に。お鉢が回ってきたのが僕なのだろうと。
橋場:確かに副署長には任せておけない問題だ、なんてことは一言も漏らすわけにはいかないので。
山下:「まあ、君が配属されている所へ来たのも何かの縁ということだろうかな。あまり気を遣わずとも、署内を軽く見せて貰えば十分だ。」
GM:やや神経質そうな見た目に拍車をかけている細いフレームの眼鏡を押し上げつつ。
橋場:「はい。……それで、こちらの部屋は──」通例どおり、署内の案内を行ってゆく。
GM:とまあ、一通りの案内も終わって。
橋場:「…………」彼に倣って、見回りさなかの暫しの無言。
橋場:思い切って問い掛けてみよう。
橋場:「山下警視正、質問を一つ宜しいでしょうか?」
山下:「…なんだね。」
橋場:「“視察”との事ですが…黒巣署管内を“問題”とみたからこそのものでしょうか?」
山下:「……。」
橋場:OV絡みの“問題”など、枚挙に暇がないところだ。報告にも多数上っていることだろう。
山下:「そうだな。近年の事件発生率の高さといい…多少、気になる部分がないとは言わない。」
GM:橋場の視線を真っ直ぐ受け止め。
山下:「……だが、今回の視察はそう深い意味合いがあるというわけではなかろう。…例の事件の応援の意味がなければただの形式的なものでしかない。」軽く息を吐く。
橋場:「──そうですか。……我々の力足りず、誠に申し訳ありません」腰を折り頭を下げ、深く謝意を示す。
橋場:此処は素直に引き下がることにした。
橋場:GM、「例の事件」に思い当たるフシはありますか?
GM:ええ。最近市内で起きている殺人事件でしょうかね。
橋場:ふむふむ。これは後で調べることにしよう(何)
GM:現場が割と集中していることから、連続殺人の可能性があがっている、といった感じです。
山下:「まあ、そう硬くならなくてもいい。…さて、案内はこれで済んだのかな。」
橋場:「…っと。時間が押してしまったようですね、はい」
山下:「そうか。ではもう戻ってくれて構わん。」あっさりと。
橋場:「それでは失礼致します」敬礼して。
橋場:そそくさと退出。
橋場:給湯室の壁にもたれかかって、溜息一つ。
橋場:「……そういえばいつまで滞在するのか聞けなかったなあ。早く用事が済みますようにっ」
橋場:誰も居ない壁に向かって両手を合わせて拝む。
橋場:僕がしたいのは接待ではなく、あくまでも捜査なのだから。と。

橋場:シナリオロイス提示。
橋場:山下 博也に、□感服/■厭気で。
橋場:以上で
GM:はいさ。


Opening3
「依頼」
ScenePlayer:“蒼茫たる世界” 神無月 冴
Place:UGN黒巣支部/支部長室  time:-
entrance:不可

冴:#1d10+35
冴/Dice:1d10=(4)=4+35=39

GM:寒さも本格的になってきたある日。
GM:依頼したいことがあるということで、君はUGN支部にやってきていた。
美鈴:「お忙しいのにお呼び立てして、申し訳ないです。」紅茶を出しつつ、ソファを勧める。
冴:「いえ、気に為さらないで下さい。」 軽く頭を下げて紅茶を頂き。
冴:「……それで、依頼とはどのような?」 一口口につけたところで真顔になり。
美鈴:「ええ。…では、早速。」と、数枚の資料を差し出す。
GM:資料にはいくつかの顔写真とそのパーソナルデータ、そして数カ所にマークの付いた地図などが見て取れた。
美鈴:「ニュースなどでご存じかも知れませんが、最近市内で殺人・傷害事件が増えています。」
美鈴:「発生場所に偏りが見られる、という点が気になって調査をしてみたところ、被害者の殆どがOVだったことが判明しました。」
冴:「……まさか、この写真の人々は……?」 地図のマークと照らし合わせて。眉根寄せつつ
GM:無言で頷く。つまりは、被害者となったOVと、事件の発生場所。
美鈴:「犯人の目処はまだはっきりとついていません。どこかに所属する者の仕業なのか…ということに関しても、まだ。」申し訳なさそうに。
冴:「……つまり、この犯人が何処の誰なのか。何の目的でこんな行動を起こしているのか。そして、最終的にはこの事件を何らかの形で終結させる――そう言う事で、宜しいのでしょうか?」
美鈴:「はい。暫定、CN“嘆きの詩”とするこの犯人について、調査をお願いします。」
美鈴:「一つの手がかりとして。一命を取り留めた何人かから、襲われる直前に妙な“音”を聞いた。という証言が出ています。」
冴:「奇妙な、音? 鈴だとか、笛だとか……そんな音で?」
美鈴:「そうですね。笛、に近いでしょうか。“キーン”と耳鳴りのような音を聞いたそうです。」
美鈴:「こちらでも、他の情報が出てき次第、お知らせいたします。」
冴:「了解致しました。 此方としても、十分に注意をしておきます。」
美鈴:「…では、よろしくお願いします。」そう言って、頭を下げる。
冴:「一刻も早く終わらせましょう。」 軽く笑いかけながら、紅茶を飲み干して。
美鈴:「……そうそう。この件、警察の方でも動きがあるようです。適宜協力体制を敷いていただければ、助かります。」
冴:「警察ですか……了解です。」
冴:「なるべく、顔見知りの方ならば助かるのですけどもね。 ……それでは、そろそろ失礼致します。」 一礼をして立ち上がり、扉へ。
冴:「……一体、何の理由があってこんな事を……。」
冴:扉を閉めた向こう側で小さく呟き。 軽く頭を振り、そのまま廊下を歩いて行った。
GM:室内は暖房が効いているとはいえ、幾分重く感じる空気をふるわせて、扉は閉まった。