自律判定

GM:先に自律判定を行いましょう。
礼文:うぃさー
湖月:了解。
GM:準備の出来た人から、最終侵蝕値、残ロイス数を宣言の後、ダイスを振ってください。
GM:ロイス取得が必要な人は、ロイスを。
夏樹:……ロイスがいま、四本。この際だ。稚日野のロイスを生成。で、5本。倍振りです。
夏樹:侵蝕値は、146%。
夏樹:#10d10-146
夏樹/Dice:10d10-146=59(7,1,9,3,9,8,7,2,3,10)-146= -87
GM:お帰り!
夏樹:生還……です。(はふう
礼文:現時点で115%のロイス初期3、PC間ロイス1、Dロイス1、タイタス1か…。一応椿にロイス取って、5個で振りましょうかな。
礼文:#5d10-115
礼文/Dice:5d10-115=34(5,10,6,6,7)-115= -81
礼文:うぃ。せいかーん。
湖月:123%、ロイスは5つタイタス1つ……ゆいちゃんにもロイスとって6つ……微妙な。
GM:こちらも妥当にお帰り。
椿:妥当にみんな高い分某しっとの喜劇がありそうなんでばいふりの10個
GM:ははは、どうぞ(何)
椿:#10d10-124
椿/Dice:10d10-124=49(7,7,2,3,6,3,7,3,4,7)-124= -75
GM:お帰り!
湖月:………素で振る。
夏樹:おかえり! おかえり!
湖月:#6d10-123
湖月/Dice:6d10-123=25(4,3,10,4,1,3)-123= -98
礼文:おかえり…!
湖月:……あぶねぇのw
夏樹:……おかえりなさい!
GM:危ないなw お帰り!!
GM:夏樹、椿は2倍、他は通常で帰還…と。

GM:さて。エンディングの希望がありますれば伺いますが。
礼文:にゅー。何となく語りたい気がするが相手がいねえ。(何
湖月:まあ、なんだ……稚日野さん。以上(何)<希望
夏樹:……ゆい。(笑)<希望
椿:|-`) 今回仕事やっただけだからなー
GM:礼文は、スパイクさんとしっぽりしますか?(何)
GM:椿君は……まあ、言わずもがなって感もあるが。
礼文:スパイクさんに…語れるんだろか(笑
GM:空気を読まず、夏樹ちゃんと一緒に帰ってもいいよ?
礼文:そ、それは(笑
GM:見舞いに行く時に、病院まで送るとか何とか。
礼文:(ぐらぐら)(何)
礼文:その場合、ゆいがどーなったんかだけ、先に聞きたいかな。
礼文:<一緒に
椿:あー
椿:んじゃ、仕事の後始末をやる感じにするか。
GM:仕事の後始末って何かあったかな…?
GM:霧谷と会話して、報酬もらうエンドかな。と。<後始末
GM:んでは。3→2→4→1という順で行いましょうかね。皆さんよろしいかな?
礼文:(いえっさー)
湖月:了解。
夏樹:いえっさー
椿:あぃさ
GM:では、すみませんがもう暫くお付き合いください。




Ending

◆◇Ending Phase-01「仕事が済んで」
◆◇Scene Player:“常世の子鬼”常夜 椿
◆◇場所:自宅/登場:不可


GM:激しい戦いも終わり、家路につく。
椿:「・・・・・・」家の様子を見る
GM:辺りは暗くなっており、日中の蝉とは代わって涼しげな秋虫の音が聞こえてくる。
GM:家の様子はいつもと変わらない――電気は、消えている。
GM:父親の履き物も無い。
椿:「またか・・・」
椿:げんなりした顔で
GM:玄関に入ったところで、黒電話が鳴りだした。
椿:「はい、常夜です。」
霧谷:「お疲れ様でした。報は既にこちらの耳にも届いています」
GM:穏やかな霧谷の声。
椿:「まぁ、今回はたいしたことしていないがね。」
霧谷:「報酬の件ですが……」
椿:「親父がかっぱらったとかいうなよ?」
椿:挟むように
霧谷:「いいえ。そんな事はありません」
椿:「ふむ。それならいいんだが・・」
霧谷:「今回は、こちらの要望通りに事を運んでくださいました。既に振込手続きは取らせていただいています」
椿:「・・・手続きの方は早急に頼む。ところで今回稚日野の目的、知っていやがったのか?」
霧谷:「目的、と申しますと?」
椿:「あぁ、目的じゃなかったか。目的に対する理由だった。」
椿:「君ならあの事件・・・といっても聞いただけだから良くはわからんがある程度予想がついたんじゃないか?」
霧谷:「――時として、執着は力と成り得ます」
霧谷:「ただし、勘違いはしないでください。彼が、自ら志願をし、望んだ事です」
椿:「なるほど。・・・だがああいうのを変に駆り立てると今回のように後が面倒だぞ。どう流れてもあのタイプの先には破滅しかないからな」
霧谷:「ええ。なので……引き留めたかったのですが。彼は我々の予想を超えた能力を発揮しました、色々な意味で」
霧谷:「……彼は現在、収容されています」穏やかな声に戻る。
椿:「まるで消える直前の花火のように・・・って奴だな。 まぁ、FHの方も見てみたが沈静化しているようだし当分は大丈夫・・・とだけ言っておこう」
椿:「ま、後始末のついでって奴だからその分はサービスでいい」
霧谷:「ありがとうございます」
霧谷:「…椿さん」
椿:「ん?」
霧谷:「貴方の個人的見解で構いません。…彼は、“戻れ”そうですか?」
霧谷:「参考までに、お聴かせ願えれば」
GM:穏やかな声…見方によれば、真意の見えない声が、問い掛けてくる。
椿:「……俺個人の答えか。だったらYesとも取れるしNoとも取れる。現状だと半々だが、それから先は・・・繋がりによるな。」
霧谷:「なるほど、半々ですか…」
椿:「結局人は一人じゃ何も出来ない。人は集団によって自己を確立する・・・」
GM:霧谷は暫し、電話の向こう側で思考し。
霧谷:「……椿さんは、どうですか?」と返してきた。
GM:ガタガタと、玄関の戸を開ける音が響く。
椿:「俺か。俺の場合は・・・そうだな。俺の依存しているのは主に「時間」。出会いもあれば別れもあるからその刹那に依存して、今を確立している。」
椿:「だから、そのときであった奴らみなに依存している・・・ともいえるな。」
月夜:「ぅいーす。帰ってきたぞー!」
椿:「あーおかえり。」父の様子を見る。
月夜:「遅かったな椿。見て見ろ! またしても大当たり、フィーバー。出玉出し尽くしてきてやったぞ!」
GM:手には山のような戦利品。
椿:「何つーか無駄に能力発揮してるな・・・」
月夜:「ついでに言うと、勝った分は全部使ってきた。悪銭身に付かずってな!!」
椿:「まぁ、霧谷さん。抽象的だけど俺の答えはそんな感じだ。・・・まぁ、時たま消したくなるものも存在するわけだが。」
霧谷:「そのようで」
霧谷:「長々と失礼しました。大切な時間をお過ごし下さい。それでは――」
椿:「まぁ、今度はアンタのを聞かせてや。何に依存しているか。では。」すちゃっと両手剣をてに持ちながら
GM:小さな笑い声と共に、音を立てて電話が切れた。
椿:「って、人の金使っておいて悪銭とか言うんじゃねぇよこの子不幸下衆親父!」
月夜:「金は回ってこそ浄化されるってもんだ。ほれ、土産をやるからヘソを曲げるな」
GM:一番小さなコンビニ袋が放り投げられる。
椿:「・・・(自分の中で何かが飛んだなと頭の片隅で感じ)今日こそ死なす!転生できないくらいに!」
椿:そして両手剣を父親に向かって振り落とす
月夜:「ふはははははははは!! やれるものならやってみなさい!」何故か丁寧語で高笑いをし。
GM:ひらり。腹立たしくも華麗に回避する親父様。
椿:「今日こそ手前ぇを越え、充実した生活を手に入れる!」その後、7時間バトルに突入したとか何とか

――まったくもって、いつもの常夜家の日常であった。

◆◇Ending Phase-02「白い部屋」
◆◇Scene Player:“灰白の盟友” 八戸 湖月
◆◇場所:UGN系病院/登場:任意


GM:機能を停止した稚日野は、あの後回収班によって専用のUGN系列病院へと搬送されたという。
GM:それから一週間後。
湖月:うい……
GM:キミは、彼の見舞いに病院へと足を運んでいた。
稚日野:「――良く来たな。あまり見られたくない状態だが」
湖月:「ういーっす。……稚日野さん元気ー?」ひょこ、と顔を出して……どうにか、いつもの調子を出せた。
GM:専らダメージを受けていたのは70%とされる機械部分。脳神経へのダメージは、奇跡的に少なく済んだという。
稚日野:「元気、という状態が何を指しているのか理解しにくいが…まあ、元気だろうな」
GM:フレームごと部品を外され、一人では躰を起こす事もままならない状態ではあったが
GM:声は、案外元気そうだった。
湖月:「ん、そっか…………よかった。」確かに、あんまりといえばあんまりな身体だが、それでも元気だと返されて……それだけでも、結構ほっとしたような様子で。
稚日野:「ああ。……迷惑を、掛けたな」ぽつりと零す。
稚日野:「相変わらず、ツメは少々甘いようだったが」
GM:まるで4年間の時を埋めたような、穏やかな声。
湖月:「ううん、気にしなくて大丈夫………あー、それは言わないでおいて。」ツメが甘い、と言われて直ぐ思い当たり…照れ隠しのようにそっぽ向いて。
稚日野:「…俺は、認めたくなかったんだよ」
稚日野:「二人の死を。そして、自分の罪を」
湖月:「……え?………あ……」言われて、思い当たる……
稚日野:「あの子供達は、罪を背負わされただけだ。…大人達の手によって」
GM:深く、息をつく。
稚日野:「“原罪の子”――生き延びるために殺し続ける事を余儀なくされた子供達。まるで…」
稚日野:「“チルドレン”そのものだ」
稚日野:「…そして、そんな彼女達を殺し続けたのが俺だ」
稚日野:「正しい事をしていると――そう。つまりは、認めたく無かっただけなのさ」
GM:彼のベットの傍には、歪んだ小さな金属のケース。
GM:その上に、ちょこんと載っているかわいらしいライター。
湖月:「…あ……このプリクラ……」ふと、視線を動かして……それに、目を留める。
稚日野:「拾って、持ってきてくれたそうだ」苦笑い。
稚日野:「あの子だよ、SIN−0……いや、“ゆい”という名の彼女だ」
湖月:「……そういえば…ゆいちゃんがあれからどうなったか……私、聞いてないけれど…稚日野さん、わかる?」
稚日野:「残念ながら……見ていない」目を瞑る。
湖月:「そっか……今度、聞いてみる。あと、稚日野さんが、もう少し動けるようになったら……連れてくるよ。」
稚日野:「向き合えればいいんだがな…俺の方が」笑う。
湖月:「大丈夫、何だったら無理矢理向き合わせるから。」にっこり。
稚日野:「強引だな」笑いに苦みが混じった。
湖月:「いつも変わらずマイペースが私の信条だもん――あ、そーだ。言いたいことが、あと二つあったんだ。」
稚日野:「ん?」
湖月:「戦闘中、何か泣きながらうわごといってた気がするけど……忘れて。」ずずい、と乗り出しつつ……相当恥かったらしい。
稚日野:「……ああ」何かに思い当たったような口調。
稚日野:「残念ながら、ノイズが酷くて聞き取りづらかった。もう一度言ってくれるか?」
GM:にやり。悪戯っぽく笑う。
湖月:「…くっ……な、何でもない……っ!」ちょっと赤くなってそっぽ向いて。
稚日野:「ハハハ。冗談だよ」
稚日野:「忘れていないが、思い出さない。…これでいいか?」
GM:うっすらと目を閉じて、穏やかに笑う。
湖月:「よしおっけー…全くもう………あともう一つは、まぁ…うん、何だ。」ちょっとむくれがおつくって見せてから、ふと顔を緩めて。


「――おかえり。」

稚日野は、きょとんとした顔を見せて。
…そして、改めて湖月の顔を見て微笑んだ。
少しだけ照れたような、久し振りに見せた昔の顔で。

「――ただいま」

◆◇Ending Phase-03「徒然なるままに」
◆◇Scene Player:“スコール”沖島 礼文
◆◇場所:自由/登場:自由


千明:『――本当に、最低限の任務達成率ね』
GM:呆れているのか、それとも諦めていたのか。
GM:いつものような口調が電話越しから聞こえてくる。
礼文:「相変わらず冷たいなー。お疲れ様wとか言ってよー。」期待などしちゃいないが。明るく。
千明:『そう。じゃあ労ってあげるわ。…「お疲れ様」』
礼文:「……うう。愛がちめたい。」
千明:『“打ち砕く者”はストライクハウンドを退く……これは、まあ、いいわ』
千明:『“ラストワン”はUGNの手に。“彼”が関わっていたんじゃ仕方がないわね』
礼文:「……えーと。んで、結局、俺のおきゅーりょーは入るんでしょうか。」ちょっとビクビクしつつ。
千明:『規定通り。寸志が振り込まれると思うわ』
礼文:「ほ。そりゃーよかったー。」一転、にこー。
千明:『私、他にも仕事あるから…生きていたらまた仕事を頼むかもね』
千明:『それじゃ』
礼文:「あーい。また会えるの楽しみにしてるw」とか言いつつ。
礼文:電話を閉じる。
GM:そろそろ時間だ。
礼文:「さって。ちゃんと見つけないとね…。」顔を上げて。
GM:内部事情をこっそりリークしてもらい、今。礼文は彼女を待ち伏せていた。
礼文:片手には、小さめの箱。
GM:そして……
GM:情報は正しかった。見舞いの許可を貰い、早速病院へと向かう夏樹の姿が視界に入る。
礼文:「お♪」視界に捉えて。軽い足取りで通りかかる!(何
夏樹:早足にあわせて、規則正しく揺れるポニーテール。ブルーストライプのシャツに、薄手のデニムのチョッキとロングパンツ。
礼文:「おねーさん、そんな急いでどこ行くのー?」声を掛ける。軽いノリ。
夏樹:「……うげっ」
礼文:「…ちょ、その反応はあんまりじゃね?」
夏樹:「いや、おにーさん、立場わかってる?」
礼文:大げさにショックを受けた声で。でも、笑って。
夏樹:無駄にでかいショルダーバッグをひっかけて、腰に手を当てて、ちょいと半眼で見る。
礼文:「んー?俺はただのフリーターだよ?」アヤシクナイヨー
夏樹:「こないだ、自分で悪の秘密結社の関係者だって言ってたでしょうが」
夏樹:足音高く、行程再会。
礼文:「アレは仮の姿って奴だよ…俺って謎に満ちた青年だから」ふふり、とかしてる間にちょっと置いて行かれたり
礼文:「…って、ちょ。置いてかないでよー」小走りに追いついて。
夏樹:「元々道連れやってない!」
夏樹:律儀に返事はする。
礼文:「いやいやいや。今の俺はフリーター兼、孤高の女剣士をお守りする忠犬だから?」道連れ道連れ。
礼文:「頼りになったっしょ?」首かしげてみせる。
夏樹:「もういろいろ大変なくらい孤高でもないし、いまから比較的シリアスな空気作っておかないとマズいの!」
夏樹:「まあ、そりゃ、あのときのことは感謝してるけど……」むう。少しだけ歩調が鈍る。
礼文:「空気って…。まあ、そりゃ病院にお見舞いなら……。」っと。口が滑る。
夏樹:「……まさかとは思ってたけど、待ち伏せてたワケ?」
礼文:「……俺って顔広いから、色々入って来ちゃうんだよね。」てへ!とかやってみせる。
夏樹:「どこをどう間違ってもフラグは立たないからねッ! あらかじめ断っとくけどッ」
礼文:「フラグ?」(何
夏樹:「……失言だから気にしないで」しまった、という顔で再度きびすを返す。(笑)
礼文:きょとんとしつつ。でも歩みは止めない。フォローイング。
礼文:「ちょっちょ…。…まーいいけどー。そういうミステリアスなところも可愛いよw」適当こいてますコイツ。
夏樹:「……まあその、なに、で、病院までついてくる気?」
礼文:「…んー。本当は一緒にあの子のお見舞いしたいんだけどさ。ちょーっと色々見られちゃったから不味いかなーと思って。」
礼文:「なんで、ほい。」と、手にしていた小さな白い箱を差し出す。
夏樹:「じゃ、それまでに片付くような用事があるの、それとも本当に私の顔見に来ただけ……って、何これ?」
夏樹:とりあえず、受け取る。
礼文:「ケーキ。バイト先の近所なんだけど、美味しいらしいよ。」二つ入ってるから。とにっこり笑って。
夏樹:「……ありがと」
礼文:「アフターケアがきちっとしてない男はモテないからね。」本気か冗談か、そんな風に言って。
夏樹:「……そういうのがモテなくなる原因だと思うんだけど?」
礼文:「ハハハ、思ったこと口に出ちゃうタイプなんだよねー。」
礼文:「まあ、良かったら二人で食べてよ。……なんつーか、そのー…。」
夏樹:「……そういう意味じゃ似たものかもね」
夏樹:「何?」
礼文:「…ん。俺も好きでこっちの世界に居る人間だけどさ。……なつきっちゃん達みたいな子がにこにこしてんのは、見てて幸せだから?」あは、と笑って。
夏樹:「……あー、ええと。……ありがと」
礼文:「甘いもの食べて幸せーってしてたらいいと思うよ。」そんだけ。と照れ隠しに話を終わらせる。
椿:そんなじゃれている二人の様子を路地裏で見て「やれやれ。今回の仕事・・・事件の結果としてイリーガルとチルドレンを違和感なく接触。他ミッションコンプリート。──総てはプランどおり進みました・・・か。」どこか遠くを見てぼやく
湖月:「んー…とりあえず、あのおねーさんはまっすぐイリーガルになってくれるだろうし…まぁ、めでたしめでたしでいいことにしとくー?」椿っちゃんの横でフライドチキンをもぐもぐ。
椿:「どうだろうな。ファルスハーツの基本は欲望で構成されているからな。」
湖月:「まぁ、それはそうだね……とりあえず、そこは気になるとこじゃあるけど……この話としてはそろそろ一区切りっていうことで。」
夏樹:「ねえ、おにーさん、なんていうか、たぶんそっちのノリで通したほうが巧く行くと思うわよ?」
夏樹:少しだけ赤い――ような気がしないでもない。
礼文:「…そっちのノリ?」ん?と首をかしげて。空気はもう、元に戻っている。
夏樹:「わかんないならそれでいいから。……じゃ、お互い、二度と会いませんように」
礼文:「…ま、覚えとくわ。アドバイスさんきゅ。」笑う。あの時の狂気など、どこへやら。
礼文:「ん。そんじゃあまたね!なつきっちゃーん♪」夏樹の発言は無視して、大きな声で言うと、道を曲がって町並みに消えていった。
夏樹:「……昨日の敵は今日の友なんて、言い出しゃしないでしょうね、あのおにーさん。まさか本気で」
夏樹:言いながら、手の中の包みに目をやって――崩さないように気をつけながら、素の早足で病院へ。

今日がどんな日になるのか。明日がどうなるのか。
それは誰にも分からない。
そんな曖昧さを抱えて、今日という日もまた過ぎ去ってゆくのだ。

◆◇Ending Phase-04「孤独の終わり」
◆◇Scene Player:“蕃剣”兵衛 夏樹
◆◇場所:UGN系病院/登場:不可



稚日野が意識を取り戻し、病院で盛大なメンテナンスを受けているという話を、
後に“UGM”だか“UGN”だかいう組織に所属している人物から聞いた。
そして。
別の場所に一時収容されたという少女――ゆい、と名付けた少女は。
大人しく、数多くの検査を受け。現在は保護観察中の身である…という事も知らされた。
稚日野とゆいは別々に隔離されていたものの、“上のはからい”により、先日対面を果たしたという。
懸念されていた衝動などは無かった。
ぎこちないやりとりのようなものがいくらか交わされた…と。


GM:そして、面会が許された現在。
GM:車椅子に乗る稚日野と、付き添い看護師が二人。
GM:そして、ゆいの姿が中庭にあった。
夏樹:「ええと、こんにちは」ちょっとバツが悪そうに。……全力で勢い任せで殴り倒した感覚が、まだ手の中に残っている。
稚日野:「ああ、あの時の……」こちらも少しバツが悪そうに照れたような笑みを浮かべ。
GM:中庭から夏樹の姿を発見したゆいが駆けてくる。
GM:今度は、かわいらしい靴を履いて。
夏樹:「あれ以来……お元気、じゃないみたいですけど、生きてるみたいでよかったのかな、ってわっ」
GM:幸せに満ちた笑顔で、ばふっと音と立てて夏樹にしがみついてくる。
夏樹:「っと、ゆい、元気だった? ……こっちは本気で聞くまでもないか」
夏樹:くしゃくしゃと頭をかき混ぜて。
GM:頷くゆい。
GM:言葉を発してコミュニケーションを行うという習慣が無かったせいか、相変わらず喋る事が苦手のようだったが
夏樹:息を吸って、少しだけ気持ちを整えて。はっきりとした発音で。
夏樹:「……あのときは、ごめんね。まだ、謝れてなかったけど」
夏樹:目を合わせて。あのときと同じ。気持ちが、しっかりと伝わるように。
GM:ゆい「……?」小さく首を傾げる。
夏樹:「ん、あのね。これは、私が謝らなきゃいけないこと。お互い様っていうふうには、ゆいにはちょっと言えないからね」
夏樹:困ったように笑う。……こういうニュアンス、伝わるんだろうか? サマリーとかが欲しい気もする。
GM:何の事を指しているのかはわからない様子ではあるものの、声が聴こえた。
ゆい:『ううん』
ゆい:『ありがと』
夏樹:「……ん」
GM:そして笑う。
夏樹:頭を、もっかいくしゃくしゃとかき回して。視線を稚日野に動かして、
夏樹:「お義父さんとは、うまくやれてる?」
GM:大きく頷く。
GM:その仕草を見て、稚日野も照れたように笑った。
稚日野:「貴方に御礼を言いたかった。今日会えて良かった」
夏樹:「いえ、私、どっちかっていうと……ほら、巻き込まれて暴れてただけなんで」
夏樹:照れたように、後ろ首のところを掻く。
稚日野:「暴れていたという点ではお互い様ですよ。そんな事ではなく…」
稚日野:「この子に…ゆいに。名前をありがとう」
稚日野:「娘の……紫乃とは別の名前を」
稚日野:「そして、記号ではなく“人”として、名を呼んでくれた」
夏樹:「んー、……半分くらい手前味噌になっちゃいますけど」
稚日野:「道具としてではなく、“人”として、接してくれた――」
夏樹:「こんなふうにいろいろオチがついたのって、その名前のお陰なのかもしれないなー、とか、ちょっと思ったりして」
夏樹:「だってゆいちゃん、どこからどう見たって人間でしょう? だったら、人間じゃないって思って接するほうが難しいです」
夏樹:「私、標準的な日本人ですし。平和って大事ですよ。……見かけだけでも」もう少し、頭をくしゃくしゃと。柔らかい感触。
稚日野:「……俺の目は、執念で曇っていたんだろうな」夏樹の言葉に苦笑する。
GM:くすぐったさそうに首を竦めるも。頭をなでられるゆい。
稚日野:「俺が見ていたのは、彼女の“石”だけだった」
稚日野:「そして、“SIN”という記号に込められた、罪を憎んだ」
夏樹:「そりゃ、石を見て人間だと思うのは難しいですよ。……罪を憎まないのも難しいんじゃないですか。私、人生経験乏しいんで、よくわかんないですけど」
夏樹:「……でも、ゆいちゃんは、ゆいちゃんですから。うん、そうすると……やっぱり、名前って大事、なのかな」
夏樹:どう思う? とか言って、目を見下ろす。
GM:自分の事をたずねられたのかな? と、目をきょとんとさせ。
ゆい:『ゆい』
ゆい:『なつき』
ゆい:『すき』
夏樹:「……ん。ゆいはいいこだね」くしゃ、とまたもやあたまをかき回して。
夏樹:「ゆいは、唯一ただひとり、ほかの誰でもないだれか。絆を結う由縁……なんて、ね」
稚日野:「なるほど……それで“ゆい”…と」
夏樹:「名前には不思議な力がある……真名、なんて、こんな、見るからに超常現象な業界で働いてると、信じられなくなるものですか?」>稚日野さん
夏樹:「いや、実は、ちょっとワリと後付だったりするんですけど、ほら、綺麗にオチたらいいかなー、なんて」照れ笑い。
稚日野:「いや、今なら信じられるさ。その力を」
GM:稚日野は、微かに動かせる両手を広げる。
GM:気持ちよさそうに夏樹になでられていたゆいだが、手を広げた稚日野の元へと駆け寄った。
夏樹:「ん」微笑んで、その様子を見る。
稚日野:「……俺にとっても、“唯”だから」関節の動く範囲内で彼女を抱きしめる。
夏樹:その親娘の姿が。ほんとうに――幸せそうにみえた。どれだけの非情と悲劇を孕んでも、こんなところへ辿り着く。
夏樹:事実は小説より奇なりとはよく言ったもので、きっと――この世界は、存外に幸せになれるようにできているのだろう。
夏樹:夢にも思わない場所へ、口を開いた非日常の向こう側に。自分の手に転がり込んできたモノの使い道が――なんだか、決まったような気がした。
夏樹:いや。安っぽくて当たり前でありふれたハッピーエンドを愛するいちゲーマーとして、それをやらなくて何をやる?
夏樹:「ありがとうね、ゆい」
夏樹:そんな言葉が、自然と零れた。わたしは……どうやら、なんとかやっていけそうだ。





孤独なハンターが、独りぼっちのその子を手に抱いた。
もう一人じゃない――独りでもない。

“唯一”という一つになって。

孤独の継承は、終わったのだ。